【北海道】公立高校入試の仕組み&出やすい問題を徹底解説!|入試情報

勉強コラム

「高校受験の準備」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
多くの人が、志望校選びや試験勉強などをイメージすると思います。
ただ、それ以外にも大事なことがあります。それは、自分の都道府県の「入試の仕組み」を知ること。
これを知っているか否かで、受験対策は大きく変わるといっても過言ではありません。
そこでこの記事では、北海道の中学生、そしてその保護者さまに向け、北海道の公立高校入試の仕組みを詳しく解説します。
また、入試で出やすい問題に関しても教科別に解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

  •  2024年度の入試日程は?
  •  入試概要
  •  合否の決まり方
  •  入試問題の傾向
  •  北海道の高校受験対策なら「個別教室のアルファ」
  • 2024年度の入試日程は?

    ■推薦入試
    ・検査日   :2024年2月13日(火)
    ・合格発表日:2024年3月18日(月)

    ■一般入試
    ・検査日   :2024年3月5日(火)
    ・追検査日  :2024年3月13日(水)
    ・合格発表日 :2024年3月18日(月)

    入試概要

    北海道の公立高校入試の注意点

    北海道の公立高校入試では、原則として1つの高校につき、受験できる学科は1学科のみとなります。
    ただし、例外はあります。それは主に以下の2つです。
    ①:第一志望が水産系、あるいは商業・工業・農業系の学科である場合、同じ高校・同じ系列の学科に限り、第二志望となる学科を選択することができます。
    ②:普通科と専門学科(外国語。体育・理数)が同じ高校に存在する場合、第二志望としてそのいずれかを選ぶことが可能です。

    道内には19学区が定められており、原則として普通科だけ、志望校に「自らが住む学区内」の高校しか希望することができません。
    他の学科に関しては自分の学区外の受験も可能です。ただ、「学区外受験」の受け入れ率は学区によって異なります。
    自分が現在住んでいる学区以外の高校を受験したい場合は、受け入れ率をチェックしておくことが大切です。

    合否の決まり方

    一般・推薦のどちらでも使用する「個人調査書」

    個人調査書には「各教科の評定(内申点)」というものがあり、これは皆さんが定期的に受け取る、9教科の中学3年間の成績(5段階評価)が対象となっています。
    中学1年生時、および2年生時は9教科の5段階評定を2倍したものであり、各90点満点となります。
    ただ中学3年生時は、9教科の5段階評定を3倍し、135点満点となります。
    つまり、中学3年生の成績がより重要になります。
    個人調査書の「各教科の評定」の記録(内申点)合計は315点満点です。

    北海道の個人調査書「各教科の評定(内申点)」内訳
    中学1年生:9教科×5段階評定×2倍=90点満点
    中学2年生:9教科×5段階評定×2倍=90点満点
    中学3年生:9教科×5段階評定×3倍=135点満点
    計315点満点

    一般入学試験における学力検査

    一般入学者選抜では全員に対し、学力検査(5教科)を実施し、その結果が「学力検査点」となります。
    それに加え、先述の個人調査書の「各教科の評定」や、面接試験・実技試験がある場合はその試験結果等が選抜のための資料となります。

    選抜の流れ
    ①:まず、募集人員の70%程度を選抜します。これは「各教科の評定」と「学力検査点」を同等に扱い、双方の成績が上位の者から選ばれます。
    ②:その後、15%程度を選抜します。その方法は学校や学科によってことなり、「各教科の評定」重視する選抜もあれば、「学力検査点」を重視するものもあります。
    また、特定の高校では学力検査における、一部の教科の配点を高くして傾斜配点を実施することもあります。

    推薦入学試験における審査

    試験内容は推薦書、内申書、面接などを行うことが一般的です。
    また、学校によっては自己アピール文の作成や英語のリスニングテスト、英語を使用した受け答えなどの試験が課されることがあります。
    ※推薦入学試験に落ちてしまった場合でも、その後の一般入学試験に再出願することが可能です。

    入試問題の傾向


    ※以下は過去に出題された問題をもとにしている解説であり、受験本番で必ず出題されるものではありません。

    国語

    ・小説では長めの文章が出題されることがよくあり、過去には約2,500字の小説が用意されたこともありました。
     「内容を説明する問題(記述問題)」も出るため、長い文章の要点を短い時間で正確におさえる能力が大切になります。
     問題の意図をパッと汲み取り、用意された条件に合わせ、制限字数内に収まるようしっかりと練習しておきましょう。

    ・古文は歴史的かなづかいを現代かなづかいに直し、理解しながら読み進める力が求められる。主語を把握する問題は頻出なので慣れておきたい。
     また、年によって異なりますが、古文の問題では漢文の書き下し文が出題されることがありました。

    ・小問の集合題で用意されている知識問題としては、辞書、手紙、行書の特徴、漢詩など、毎年異なる題材が出題されています。

    数学

    ・比較的解きやすい基本問題(各単元の基礎的な問題を集めた独立小問題)の配点が全体の半分以上(大問1と2)を占めます。
     内容としては数と式を中心としながら、図形や関数といった単元から出題されます。
     大問2では作図が多く出題される傾向にあります。ただ、角の二等分線や垂線を利用するものなど、そこまで難しくはないものとなっていることが多いです。
     ここは問題演習などを多くこなし、計算ミスなどのケアレスミスに注意して、しっかりと得点を取れるようにしましょう。
     
    ・大問3~5は応用問題となります。
     大問3は論理的思考力を問う問題となることが多く、確率や方程式の立式、データの活用などが出題される傾向があります。
     大問4は関数の問題が多く出題されます。例年は三角形の面積と放物線などがテーマとなっており、それほど難しい問題ではないため同様の問題にしっかりと慣れておきましょう。
     大問5は図形の問題となることが多いですが、別のパターンもあります。

    英語

    ・長文の問題の配点が比較的高いことが多いです。
     問題数が多く、約400語程度と長い文章が設置される傾向があるため、速度を重視して問題を解くことが大切です。
     また、北海道の長文読解も問題は、ほぼ毎年同じ出題形式であることが特徴です。

    ・リスニング問題に関しては、英文を聞いて質問の回答を選択する設問、対話に合うイラストを選択する設問、対話に続く台詞を選択する問題などが出題されます。

    ・英作文の問題では、テーマが与えられ、それについてついて英文を書く問題が例年出されています。

    理科

    ・小問集合が大問1として出され、観察・実験に関する問題が大問2~5として出題されることが多いです。
     小問集合の対策としては、当然ですが重要語句をしっかりと覚え、設問に正確に回答できるようにしておく必要があります。
     また、大問2~5に関しては、1つの大問が丸々1つの単元で構成されていることが多いため、苦手とする単元が1つあると大きく点数を落としてしまいます。
     そのため、満遍なく勉強しておくことが必要になります。

    ・「気体の性質」「水溶液の実験」の問題が出されやすい傾向があります。
     主な気体の性質、溶解度のグラフの読み取り方、質量%濃度の求め方などをしっかりと復習し、繰り返し問題演習をしておきましょう。

    ・「遺伝・細胞分裂」の問題も出やすい傾向にあります。
     その中でも「植物の根の成長に関する実験」や「メンデルの遺伝の法則」の問題が出やすいと言えます。
     細胞分裂の順序や実験操作の理由、根の成長のしくみ、遺伝の規則性などをしっかりと頭に入れておきましょう。

    社会

    ・歴史・公民・地理などの各単元が混ざった問題が大問1として用意される傾向があります。
     大問2~4は、それぞれの単元ごとに分かれています。例えば大問2=歴史、大問3=公民、大問4=地理といった形です。

    ・歴史は、歴史の並べ替え問題が出やすい傾向があります。
     そのような問題は単に問題集を解くだけでなく、歴史上の出来事の背景や順番を根本的に理解することが大切です。
     世界史に関しては覚えることが多くありますが、特に日本史とリンクする出来事をおさえておくと効率的です。

    ・公民は様々なテーマから出題されます。
     グラフや統計表などの資料を読みとり、文章で記述する問題が出ることもあります。
     そのため、教科書や資料集にあるグラフや統計表が示す内容をしっかり理解しておく。

    ・地理は資料集を活用しながら、日本の地理、世界の地理の両者を頭に入れ、統計が示す事柄をスピーディに理解できるようにしておきましょう。

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